人気の文房具
Creative Member DESIGNチーム
学業から離れると、スマホやPCでの作業が増えてペーパーレス化が進んだ現代では、文房具に触れる機会が減ったと感じる方も多いかもしれません。今回はプロダクトデザインとしての文房具や、近年登場した人気商品について触れてみたいと思います。
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書籍『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』では、この10年で最も重要な文房具として以下の2点が選ばれました。
●ジェットストリーム
ジェットストーム以前以降で区切られるほどの影響力があり、「文房具はどれも同じではない」という事実を社会に広く知らしめたとされています。超・低摩擦のインクを搭載し、従来の油性ボールペンに比べて筆記時の摩擦係数が大幅に軽減されています。
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●フリクションボール
ジェットストリームと人気を二分する革新的な商品。温度変化で色が変わるインクを採用し、「ボールペンなのに書いて消せる」という使い方を当たり前のものとして定着させました。(画像はフリクションボールスリムビズ)
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以下の商品も最優秀の候補として挙げられています。
●フィットカットカーブ
刃先に行くほど切る力が必要になるというハサミの物理的な弱点をプロダクトデザインで解決。根元から刃先まで軽い切れ味が続き、対象物が滑りにくいため、手への負担を大幅に軽減します。
●クルトガ
芯が回ってトガり続ける「自動芯回転機構」を搭載したシャープペンシル。従来の商品とは全く異なる発想で開発され、その後のシャープペンシル市場の広がりをもたらしたとされています。
●スタイルフィット
ホルダーとリフィルを自由に選び、自分好みにカスタマイズできる多機能筆記具。豊富な色や太さのゲルインク、油性インク、シャープペンから選択でき、スリムな軸に複数をまとめられます。日本の文房具リテラシーを高みに引き上げたとされています。
●キャンパスノート ドット入り罫線
罫線上に等間隔のドットが並んだノートです。ドットを目印にすることで、文頭の揃えや図形の描画、資料の貼り付けが美しく効率的に行えます。
情報を機能的に整理するノウハウを落とし込んだ商品で、綺麗に見返せるノートが迷わず書けるため、学習や仕事に最適です。
●mt
手で簡単にちぎれて、貼ってはがせる紙製の粘着テープです。おしゃれなマスキングテープという新しいジャンルを確立し、文房具のデコレーションからラッピング、インテリアの装飾まで幅広く愛されています。
●ネオクリッツ
ファスナーを開けて上部を折り返すと、そのままペンスタンドに早変わりする筆箱です。ペン型文房具を牽引し、その後様々な商品が細長くなる影響を受けたとされています。
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こうした文房具シーンの進化を定点観測する、著名な人気ランキングがあります。
2011年から始まった「OKB48総選挙(お気に入りボールペン総選挙)」です。
日本最高のボールペンを一般投票で決めるこの企画で、2011年の第1回から14年間、毎年トップに君臨し続けていたのが、前述の「ジェットストリーム スタンダード(2026年現在の呼称)」でした。不動のセンター「絶対王者」として14連覇を果たし、もはや殿堂入りとしてランキングから外すべきか検討されるほどの圧倒的な存在でした。しかし、2026年に結果が発表された最新のランキングでは、この総選挙の歴史を揺るがす大きなドラマが起きています。
これまでトップを走り続けてきた王者を抑え、新開発のインクを搭載した次世代モデル「ジェットストリーム シングル(Lite-touch ink搭載)」が初の1位に輝いたのです。
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書き心地が従来よりもさらに軽やかになりました。またこれまで数少ないジェットストリームの弱点だったビジュアルのデザイン性も「令和デザイン」と評されるシンプルで美しいものへと進化しています。
絶対王者の座は移動したものの、それは同じジェットストリームブランド内での激しい上位争いの結果。これにより三菱鉛筆が15年連続1位独占中という、恐ろしいほどの強さを見せつける形となっています。
今の文房具には、思わず唸るような新鮮な驚きや、日常の作業を快適にする工夫が凝縮されています。この記事を読まれた方は、ぜひ実店舗に足を運び、実際に商品に触れて体験してみてください。
参考文献:
『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(ブング・ジャム+古川耕、スモール出版、2018年)